北欧で日本食 農業 里山

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2月11日

最近は自家製の生ハムを食べている。2ヶ月冷蔵庫に放置した結果、水分が60%まで減少したためほぼ安全だ。日本で食べれる大体のものはスウェーデンでも作ることが可能である。スウェーデンの卵は一定の処理が施されていて、卵かけご飯も出来る。ただ、ICAなど大手のスーパーマーケットで売っているお米はタイ産が多く、輸送エネルギーなどを考えると少し躊躇する。

先週は冷凍のビンチョウマグロを買って、ネギトロ丼を作った。冷凍のマグロやサーモン、ホタテはどこのスーパーでも売っている。そして驚いたことに、スウェーデンのオンラインの酵母などを扱う会社が納豆菌を売ってる。これを買って毎日納豆を食べて自分は幸せになる。

しかし、麹も納豆もそうだが、保温温度が40から50なのが少々難しい。実験室にポリマー生成用の保温機があるが、納豆の匂いを充満させる訳にはいかない。納豆を選ぶか、減給を選ぶか。

ここ南スウェーデンでは春の兆しを感じ取れる。早春の花が地面から顔を覗かしている。11、12、1月を除けば、ここスコーネ地方の気候は素晴らしい。殺風景な農地が多い所為で風が強いが、将来農業方法の変化で強風が改善されることを祈っている。と言うのはAgroforestlyという所謂混植の究極系の研究がヨーロッパで盛んに行われている。多くの方は冗談か趣味程度の規模だと想像するかもしれないが、工業化する前のスタイルに戻ると考えるとわかりやすい。日本の里山は景観の多様性から特異な二次生態系を保有していた。機械化が進むと大型機械が複雑な農地に進出し辛い事から、農地の単一化が進む。しかし大型機械を使いながらも区画整備を計画段階からしっかりする事で景観多様性と生産効率を最大化する。自分が死ぬ前にこのような方法がより一般化して欲しい。